OS-1の飲みすぎがもたらす危険性とは?常飲することのリスクを解説

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こんにちは!

薬剤師のAutmです

下痢、嘔吐、発熱等による脱水にオーエスワン

そんな謳い文句で経口補水液のオーエスワンが宣伝されているのをよく目にします。

夏は暑いから水の代わりにオーエスワンを飲めば脱水予防にもなるし、健康にも良さそうだしいいんじゃないか……そう思っている人は少なからずいると思います。

しかし、水の代わりに常飲しても良いものなのでしょうか?

結論から言うと

オーエスワンを水の代わりに常飲するのはオススメできません!

その理由について実際に私が病棟で経験した事例を基にわかりやすく解説していきます。

オーエスワンを水の代わりに常飲している人、常飲したいと思っている人は常飲する前に必ず本文を読んでみてください。

OS-1の飲みすぎがもたらす危険性とは?常飲することのリスクを解説

オーエスワンとは?

そもそもオーエスワンとは一体何なのでしょうか。

公式サイトの解説文には次のように書かれています。

オーエスワンは、電解質と糖質の配合バランスを考慮した経口補水液です。軽度から中等度の脱水状態の方の水・電解質を補給・維持するのに適した病者用食品です。感染性腸炎、感冒による下痢・嘔吐・発熱を伴う脱水状態、高齢者の経口摂取不足による脱水状態、過度の発汗による脱水状態等に適しています。

オーエスワン 公式サイト

経口補水液・経口補水療法(ORT)とは?

経口補水療法(Oral Rehydration Therapy: ORT)は、もともとコレラによる脱水症の治療法として注目されていた、水と電解質を口から補給する脱水症に対する選択肢のうちの一つです。

ORTに用いられる経口補水液(Oral Rehydration Solution: ORS)は、脱水時に不足している水と電解質を含み、それらの吸収速度を高めるために糖質(ブドウ糖)が少量配合された飲料となっています。

2003年に発表された米国疾病管理予防センター(CDC)のガイドラインでは、小児の軽度から中等度の脱水状態に対しては経口補水液の使用が第一選択となっています。

どんなときに飲むべき?

上述したように、オーエスワンは「脱水状態」の方の水・電解質を補給・維持するための病者用食品です。

病者用食品。つまり脱水状態でなければ飲む必要はないということですね。

オーエスワンのラベルにも「医師から脱水状態時の食事療法として指示された場合に限りお飲みください。医師、薬剤師、看護師、管理栄養士の指導に従ってお飲みください」との記載があります。

詳しい言い方をすると

  • 感染性腸炎、感冒による下痢・嘔吐・発熱を伴う脱水状態
  • 高齢者の経口摂取不足による脱水状態
  • 過度の発汗による脱水状態

のときに使用します。

では、「脱水状態」とはどのような状態のことを指すのでしょうか?

脱水状態とは?

脱水とは、一言でいうと体の中の水分が不足している状態のことです。

大量の発汗や下痢、嘔吐などにより、脱水になる場合があります。

脱水は特に高齢者によく見られます。それは、もともと体内の水分量が少ないことに加え喉が渇く機能が若い人と比べて働きにくいことなどが原因とされています。

脱水状態になると身体の血圧低下、脳血流減少により立ちくらみめまいといった症状が出ます。

さらに症状が進んだ場合は筋肉痛、硬直(こむら返り)が起こることがあります。これらは血流の塩分濃度低下が原因となって起こります。

どのくらい飲むべき?

オーエスワンのラベルにはこのように記載されています。

学童〜成人
(高齢者含む)
500〜1000mL(g)/日
幼児300〜600mL(g)/日
乳児体重1kgあたり30〜50mL(g)/日

基本的にはこの量を参考にして、脱水状態のときには脱水の症状に合わせて適宜増減して飲むようにしましょう。

何もなくても水の代わりに常飲してもいい?

公式サイトには「健康な場合に飲んでいただいても結構ですが、健康状態がさらによくなるものではありません」と書かれています。

持病のある人の場合は?

健康な人であれば飲むことで特に利益はありませんが、何か問題が発生することはないかもしれません。

では、持病のある人の場合はどうでしょう。スポーツドリンクみたいな感じだから問題ないと言えるでしょうか。

結論から言うと、問題ないとは言えません。

オーエスワンのナトリウム、カリウム含有量はスポーツドリンクと比べてもかなり多く、例えるのであれば病院の点滴と同じくらい含まれています。いわば飲む点滴ですね。

ナトリウム

オーエスワン1本のナトリウム含有量は575mgであり、食塩に換算すると1.46gです。身近な食べ物では味噌汁1杯や梅干し1個に含まれる食塩量と同じくらいです。

そのため高血圧の人など塩分制限のある人は常飲して1日に何本も飲むことでかなり塩分の摂取量が増えてしまうことになります。

カリウム

また、オーエスワン1本のカリウム量は360mgであり、これはバナナ1本や100%オレンジジュース1杯分に相当します。

腎臓が悪い人などは、たくさん飲むことで体の中にカリウムが貯まる高カリウム血症などに陥るリスクが高まります。

入院患者における事例

以前病院で実際にあった事例を紹介します。

ある日、入院患者さんが血液検査で高カリウム血症であることが判明しカリウムを下げる薬が処方されました。

処方になった薬を患者さんのもとに渡しにいったときに、ベッドサイドにオーエスワンが置いてあり、まさかと思い本人に聞いたところ水の代わりに1日3〜4本は飲んでいるとのことでした。

カリウムがたくさん含まれているオーエスワンを水の代わりにたくさん飲む。

これではカリウムが上がってしまうのは当然ですね。

その患者さんは腎機能もあまり良くなかったということもあり、オーエスワンに含まれるカリウムの量を説明し今は飲まないように、また今後常飲はしないようにと説明しました。

これは氷山の一角であり、水の代わりに常飲している人はたくさんいるんだろうなと思ったのを覚えています。

常飲はしないようにしましょう

上記のようなことにもなりうるので、持病をお持ちの人は常飲しないのはもちろんのこと、服用に際してはかかりつけ医に相談するようにしましょう。

また、上述したようにオーエスワンはいわば飲む点滴です。健康なときは点滴しないですよね。そのため、特に何も無いときは水の代わりに常飲するなどはするべきでなく、あくまで脱水時の食事療法として飲むことが望ましいと言えるでしょう。

OS-1の飲みすぎがもたらす危険性とは?常飲することのリスクを解説まとめ

  • オーエスワンとは軽度から中等度の脱水状態の方の水・電解質を補給・維持するのに適した病者用食品。
  • オーエスワンは「医師から脱水状態時の食事療法として指示された場合に限りお飲みください。医師、薬剤師、看護師、管理栄養士の指導に従ってお飲みください」とされている。
  • 脱水とは、一言でいうと体の中の水分が不足している状態のこと
  • 大量の発汗や下痢、嘔吐などにより、脱水になる場合がある。
  • 脱水状態になると身体の血圧低下、脳血流減少により立ちくらみやめまいといった症状が出る。さらに症状が進んだ場合は筋肉痛、硬直(こむら返り)が起こることがある。
  • オーエスワン1本のナトリウム含有量は575mgであり、食塩に換算すると1.46g
  • オーエスワン1本のカリウム量は360mgであり、バナナ1本や100%オレンジジュース1杯分に相当する。
  • 高血圧や腎臓病などの持病をお持ちの人は常飲しないのはもちろんのこと、服用に際してはかかりつけ医に相談するべき。

参考文献

大塚製薬工場「オーエスワンシリーズ公式サイト」https://www.os-1.jp/

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