アレジオン20(エピナスチン)はこんな人におすすめ!注意したい3つのポイントを解説【抗ヒスタミン薬 徹底解説】

花粉症や鼻炎などの症状に抗ヒスタミン薬を処方されたり買ったりして飲んだことのある人はたくさんいると思います。その中でもアレジオン20はアレグラと同じくらい有名な薬ですよね。

そんな抗ヒスタミン薬として人気のアレジオン20ですが、抗ヒスタミン薬のなかでどのような位置付けなのでしょうか? また副作用などアレジオン20を飲むにあたっての注意点にはどのようなものがあるのでしょうか?

  • アレジオン20はどんな人にオススメ?
  • アレジオン20は眠気は起きやすいの?
  • アレジオン20を飲むにあたって注意点はある?

今回はアレジオン20に対してこのような疑問をお持ちの方のために、このお薬の特徴について解説していきます。

アレグラFXの効果や副作用について解説!覚えておきたい4つの注意点とは?【抗ヒスタミン薬 徹底解説】

↑アレグラについて知りたい方はこちらの記事にどうぞ!

アレジオン20を買うべきなのはこんな人

結論から言うと、アレジオン20を買うべきなのは次のような人です。

こんな人にオススメ
  • 眠気が少ない抗ヒスタミン薬が欲しい人
  • 1日1回で良い薬がいいという人
  • 車の運転はしないという人

これらについて詳しく説明していきます。

アレジオン20の用法用量・効能効果

用法用量

1回1錠1日1回就寝前

効能効果

花粉、ハウスダスト(室内塵)などによる次のような鼻のアレルギー症状の緩和:
鼻みず、鼻づまり、くしゃみ

アレジオン20の効果・安全性を薬学的に検証

アレジオン20は主にくしゃみや鼻漏型のアレルギーの治療薬として位置付けられています。

「理想的な抗ヒスタミン薬の条件」に基づくアレジオン20の効果・安全性

理想的な抗ヒスタミン薬の条件
  1. 速効性があり、効果が持続する
  2. 副作用(眠気、作業効率の低下など)が少ない
  3. 長期投与できる(安全性)、投与回数が1〜2回でアドヒアランスがよい

ガイドラインには、理想的な抗ヒスタミン薬の条件として上記3つが挙げられています。

これらの条件についてアレジオン20を当てはめてみましょう。

速効性があり、効果が持続する

結論から言うとアレジオン20は速効性と持続効果に優れた抗ヒスタミン薬と言えます。

速効性は最高血中濃度到達時間、効果の持続は血中濃度半減期というパラメータでそれぞれ判断することができます。

各パラメータの意味を説明すると、

最高血中濃度到達時間はその名の通り血液中の薬の濃度が最高になるまでの時間

血中濃度半減期は血液の中の薬の濃度が最大から半分になる時間

を表しています。

つまり、最高血中濃度到達時間が早いほど薬の効果が出るのが早く血中濃度半減期が長いほど薬の持続効果が優れているということですね。

そこでアレジオンの各パラメータを見てみましょう。

アレジオンの最高血中濃度到達時間と血中濃度半減期
  • 最高血中濃度到達時間:約2時間
  • 血中濃度半減期:約9時間

第二世代の抗ヒスタミン薬はだいたいどれも最高血中濃度到達時間(血液中の薬の濃度が最高になるまでの時間)は0〜3時間の間に収まっているものが多いです(長いものもあります)。

アレジオンは約2時間なので、データ的には速効性に優れる薬と言えるでしょう(どのタイミングで飲み始めるのが良いかについては後述します)。


血中濃度半減期(血液の中の薬の濃度が最大から半分になる時間)は製剤によってばらつきがあります。

それぞれ服用回数が違うのでどれが優れているというわけではないですが、アレジオンは血中濃度半減期が約9時間であるため、十分持続性があると言えるでしょう。

上記2点をまとめるとアレジオン20は速効性と持続効果に優れた抗ヒスタミン薬と言えます。

副作用(眠気、作業効率の低下など)が少ない

詳細については後述しますが、アレジオン20は眠気の少ない抗ヒスタミン薬として位置付けられています。

長期投与できる(安全性)、投与回数が1日1〜2回でアドヒアランスがよい

アドヒアランスとは「患者が納得して自分の意志で行う」ことを表す単語で、アドヒアランスがよいとは、患者の自己判断で服薬中止や不規則な服薬が行われることがないことを表します。

投与回数についてはアレジオン20は1日1回の服用なので飲み忘れも起きにくい、アドヒアランスがよい薬剤と言えそうです。

症状の改善が見られ、かつ副作用等が起きていない場合は、継続服用が可能です。しかし、自己判断で漫然と服用を続けることは好ましくありませんので、2週間を超えて服用する場合は、医師、薬剤師又は登録販売者にご相談ください。

アレジオン製品情報より

長期投与も可能です。しかし2週間を超えて服用する場合は一度相談するようにしてください。

まとめ

理想的な抗ヒスタミン薬の条件→アレジオン20の場合
  1. 速効性があり、効果が持続する
    • 速効性がある◯ 効果が持続する◯
  2. 副作用(眠気、作業効率の低下など)が少ない
    • 少ない◯
  3. 長期投与できる(安全性)、投与回数が1〜2回でアドヒアランスがよい
    • できる◯ アドヒアランスがよい◯

まとめると、アレジオン20は理想的な抗ヒスタミン薬の条件を全て満たす薬と言えそうですね。

アレジオン20の安全性

眠気は起きやすい?

さきほど軽く触れたアレジオン20の眠気について。

結論から言うと、アレジオン20は抗ヒスタミン薬のなかでも眠気が少ない薬であると言えます。

抗ヒスタミン薬は脳内のヒスタミンH1受容体の占有率(全体のうち占める割合)がそれぞれ異なり、ヒスタミンH1受容体占有率50%以上が鎮静性50〜20%が軽度鎮静性20%以下が非鎮静性とされています。

これらはそれぞれの抗ヒスタミン薬の眠気などの中枢神経抑制作用の強さを知ることのできる1つの目安となります。

第一世代の抗ヒスタミン薬はどれも占有率が50%以上と鎮静性であり、中枢神経抑制作用が強いことが問題となっていました。

では、第二世代の抗ヒスタミン薬であるアレジオンのヒスタミンH1受容体占有率はどのくらいなのでしょうか?

こちらの図をご覧ください。

アレジオンを赤字で示しています。

この図によると、アレジオン(エピナスチン)は抗ヒスタミン薬のなかではかなりヒスタミンH1受容体占有率が低く非鎮静性に位置付けられていることがわかりますね。

このことから考えると、アレジオン20は抗ヒスタミン薬のなかで眠気が少ない薬剤と言って差し支えないと言えるでしょう。

高齢者でも安心して服用できる?

高齢者は加齢に伴い身体機能が低下しており、中枢神経抑制作用が転倒やそれによる骨折に繋がることが懸念されます。そのため、高齢者の服用においては転倒リスクを避けるため、眠気が起きにくい抗ヒスタミン薬を選ぶことが重要になります。

その点において、アレジオン20は上述したように眠気が起きにくく、高齢者でも安心して服用できる抗ヒスタミン薬と言えるでしょう。

アレジオン20の3つの注意点

車の運転は禁止

上述したようにアレジオン20は眠気が起きにくい抗ヒスタミン薬となっていますが、車の運転は問題ないのでしょうか?

医療用のアレジオン錠のお薬の説明書(添付文書)には「眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に注意させること」と注意すれば運転するのは差し支えないと書かれています。

しかし、市販薬であるアレジオン20のお薬の説明書(添付文書)には「服用後、乗物又は機械類の運転操作をしないでください」と記載されています。

このあたりは市販薬と医療用医薬品の違いと割り切っていただくしかないように思いますが、説明書に従い市販薬のアレジオン20を飲んでいるときには運転はしないようにしてください。

肝臓病の診断を受けた人

アレジオン20のお薬の説明書(添付文書)には「肝臓病の診断を受けた人は服用しないでください」と記載されています。

これはアレジオンを服用することで肝障害が悪化又は再燃することがあるためです。

肝臓病の診断を受けた人で抗ヒスタミン薬を服用したい人は医療機関を受診するか、また別の記事で肝臓病の診断を受けた人でも飲んで問題ない抗ヒスタミン薬について書く予定なのでそれを参照してください。

他の抗ヒスタミン薬との併用

アレジオン20だけで効果がないからと言って、他の抗ヒスタミン薬も買って一緒に飲むことは副作用や相互作用が出る危険性があるためやめましょう。

医師の処方では抗ヒスタミン薬を2種類併用することは無くはないのですが、個人の判断ではせず、医師や薬剤師に相談するようにしてください。

アレジオン20に関するよくある質問

実際に患者さんからよくある質問について解説します。

花粉症の人はいつから薬を飲めばいいの?

ガイドラインでは、毎年花粉症の症状が強い人には花粉飛散開始予測日または症状が少しでも現れた時点で開始することが推奨されています。

3年間全国多施設研究で第2世代抗ヒスタミン薬による初期療法のオープン試験を行ったところ、初期療法群で有意に症状を抑えていた。

一方で、花粉オフシーズンに曝露室を利用した臨床研究では、花粉飛散後すぐに第2世代抗ヒスタミン薬を内服すればプラセボよりも有意に症状を抑え、1週間前から継続して初期療法を行った群とは有意差を認めなかった。

鼻アレルギー性診療ガイドライン2020

これはガイドラインの記載ですが、初期療法をする(花粉症が飛散してから抗ヒスタミン薬を服用する)と、初期療法をしない(症状がひどくなってから抗ヒスタミン薬を服用する)よりも症状が抑えられるということが示されています。

毎年花粉症の症状が強くて不安な人は実際に症状が起きてから、ひどくなってから服用するのではなく花粉飛散開始予測日から内服するようにしましょう。

ずっと飲んだほうがいいの?それとも症状がないときは飲まなくていいの?

上述したように速効性があるため痒いときだけ飲んでも効果は期待できます。

しかし花粉症に対しての服用で、毎年症状が強く不安な人は花粉飛散開始前に抗ヒスタミン薬を飲み始めて期間中は続けて飲むのがオススメです。

それは、抗ヒスタミン薬は「インバース・アゴニスト」としても働くことが知られているからです。

少し難しいので詳しい説明は省きますが(興味のある方はぜひ調べてくださいね)、花粉飛散前から抗ヒスタミン薬を服用するとシーズン中の鼻症状が現れにくいのは、この「インバース・アゴニスト」の作用によると考えられています。

アレジオン20のまとめ

この記事のまとめ

アレジオンの効果検証
  • アレジオン20は理想的な抗ヒスタミン薬の条件を全て満たしている
  • アレジオン20は眠気が起きにくく、高齢者にも安全に使用できる
3つの注意点
  • 運転は禁止
  • 肝臓病と診断された人は飲まないようにする
  • 他の抗ヒスタミン薬との自己判断での併用は避ける

アレジオン20を買うべきなのはこんな人

  • 眠気が少ない抗ヒスタミン薬が欲しい人
  • 1日1回の薬が良いという人
  • 普段、運転はしない人

おすすめ商品

アレジオン20

参考文献

  • 鼻アレルギー診療ガイドラインー通年性鼻炎と花粉症ー2020年版
  • 慢性蕁麻疹ガイドライン2018
  • 黒野祐一(2016)「鼻アレルギー診療ガイドラインー通年性鼻炎と花粉症ー2016年版(改訂第8版)ー抗ヒスタミン薬使用のポイントー」アレルギー 65(8), 982-986

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